
「行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる。」
クラウダー立石です。
第10弾となる今回は、これまでアップしたコラムの中で一番アクセスが多かった第3弾、「RRR」を題材にしたコラムについて。
毎月さまざまな検索ワードから来訪いただき、該当ページへの滞在時間の長さから多くの方々に需要があったことが分かりますので、今回はもう少し突き詰めた内容を掲載しようと思います。
まず、昨年10月公開で今年2月に前回コラム掲載していますが、2023年5月現在、なんとまだまだ全国の劇場で上映中となります。
全世界で興行収入200億円を超えるロングランヒットとなった要因を考察してみようと思います。
・抑圧からの解放とシンプルな勧善懲悪
不当な植民地支配を受けていたインドの英雄が英国を倒すという痛快なストーリーは、日本人にも馴染みが深い「友情・努力・勝利」の三原則を踏まえた構成で展開。
ヒンドゥー教とイスラム教の異なる宗教の代表的な英雄2人が、それぞれの大義で一度は衝突するも力強い友情で結託し巨悪を殲滅。
解放された人々が歌い踊るという歴史とは異なるもののシンプルな勧善懲悪。
それらを3時間飽きさせずに徹夜明けの眠い目でも全く眠くならないクオリティで、さまざまな政治的要素とエンタメ要素を取り入れながら作品としての完成度が突出していること、不当な支配から解放され明るい未来を勝ち取るという共感や支持を得やすい内容。
さらにはインド映画ならではの斬新な発想は体験したことの無い新鮮な興奮を与えたことで、世界中でナトゥナトゥナートゥさせる結果になったのではなかろうかと考察しています。
(4/23放送の「世界の果てまでイッテQ」でガンバレルーヤのお二人も再現しており最高でした)
さて、ここからはインドという国についてもう少し深掘りしながら、今後の日本との関係性について考察してみようと思います。
今から約5,000万年前は南半球の巨大な大陸であったインド大陸は、プレートの変動によりユーラシア大陸と衝突しながら北上を続けたことで、圧迫された大陸の衝突部分からヒマラヤ山脈やチベット高原が形成されていきます。
人類が誕生してからはインダス文明を経てマウリヤ朝、グプタ朝、デリースルタン朝、ムガル(モンゴル)帝国と統一国家が変遷。
フランスとのインド領争奪に勝利したイギリスによる約200年の植民地支配、これらの経緯によりイスラム教、ヒンドゥー教、キリスト教、仏教などが混在し、現在でも正確には約600の言語が使用されているといわれています。
その後はRRRエンドロールでも登場したガンジー氏の長年に渡る「非暴力・不服従運動」の成果もあり、1947年8月にようやくインドはイギリスからの独立を果たすこととなります。
ただ独立運動の弱体化の一環としてヒンドゥー教徒はインド、イスラム教徒はパキスタンへ意図的に分断し、宗教対立をイギリス側が煽った結果として独立の2か月後にパキスタンとの戦争が勃発。
この時に難民となった数は1200万人、死亡者は50~100万人といわれ、近年に至るまで3度の戦争が繰り返されパキスタンをアメリカ中国が、インドをソ連がそれぞれ支援したことからさまざまな国際問題に発展。
現在も続くロシアウクライナ情勢の原因の一つといっても過言ではないと思います。
ただし前回コラムでも言及した通りインドの人口は既に世界一といわれており、現在日本の平均年齢が48.7歳に対してインドの平均年齢は27.9歳。日本での年間出生児数80万人に対してインドでは年間2500万人。
さらにビックテックを代表するGoogle社のCEOやMicrosoft社のCEOは共にインド出身。
RRRの時代に活動していた「インドの魔術師」の異名を持つ天才数学者ラマヌジャンが残したノートは、100年後の現代の数学者達に新たな発見をもたらしていることなどが示す通り、理系に強い優秀なインド人は植民地時代の恩恵とも言える英語力を活かし、アメリカ国内で活躍するエンジニアや研究者はNASAや医師など含め100万人といわれています。
すでにインドへ進出している日系企業は約1500社と言われその市場規模も年々拡大。
地震、台風、水害などの自然災害からの復旧やインフラ整備に強い日本の技術は、世界的な気候変動によって年々需要が高まっています。
日本国内では衰退しているもののAI時代でも希少価値の高い伝統工芸の海外展開など、GDPで中国に大きく引き離されドイツに肉薄されている今だからこそ、さらに需要が伸びるであろう各国とのビジネスを加速する必要性が日々高まっていると感じています。
残念ながら弊社はまだまだ海外展開出来る土壌が整っていませんが、国際情勢や地政学を学ぶことは国内ビジネスでも応用できることは多々ありますので、先々を見据えながら生涯自学自習を続けていきたいものです。
さて、冒頭ではマザーテレサの一節を抜粋させていただきました。
人は簡単に変わらないことは重々承知の上で不必要なプライドや固定観念は捨てて、取り入れるべき変化は取り入れながら「RRR」の主人公2人のように、顧客、取引先各社、従業員と強固な連携を図り運命を切り拓いていけたらと思います。
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参考書籍:「地政学が最強の教養である」 著者:田村 耕太郎氏