【№5】自分の城は自分で守り、養い、教える[株式会社クラウダー社長コラム]

株式会社クラウダー

「自分の城は自分で守り、養い、教える」

クラウダー立石でございます。

今月2/1に発売された書籍をご紹介させていただきます。

「ナヲナンチぃ!」 立花万有 著

引用:文芸社セレクション ナヲナンチぃ!

長崎原爆の被爆者を両親に持つ立花さんの半生を綴った内容です。

私が好きな温故知新という四字熟語が連想される内容でしたので一部ご紹介させていただきます。

戦後復興期である1952年に生誕された立花さんの幼少期。

とある方が戦地から戻ると家族が全滅していたことで気が触れてしまい、自分の名前も忘れてしまったために自らを「ナヲナンチぃ」と名乗る。

水道管も無い区画で共同水道を利用して生活する決して裕福とは言えない土地で、ナヲナンチぃは周囲の方々の善意でトタン小屋ながら住居を作ってもらい、近隣各家庭の人糞を回収し肥溜めを作って肥料にして生計を立てていた話から本編がスタート。

復興から繁栄に向かう時代背景を細部まで描写しながら、クリスチャンが多い土地柄、ベーコンと言えば豚ではなくクジラ。

中華街での豚の丸焼き、戦前まで異国の玄関口と呼ばれた戦後の長崎の文化、公私をキチンと分け清廉潔白な父親、神道にも通ずる合気道、などなどバラエティに富んだ全15編から成る立花さんのノンフィクション。

中でも印象深いのが原爆の爆心地にいながらも幸運にも生還した家族への愛情が深い母親、さらに海軍在籍時代に偶然の事故で6階建ての屋上から落下し意識不明から生還した父親。

その後2人が出会い立花さんやその子供達、孫までに繋がるお話が印象的です。

話は逸れますがこれを読んでいただいている皆様、自分の10世代前まで遡ると何人の血の繋がりがあるか想像できますか?

両親、祖父母と二乗していくと10世代遡ればご先祖様は1024名まで膨れ上がります。

1世代30年と仮定すると300年前、つまり江戸時代の1024名の方々が1人でも不慮の事故などにあっていた場合、自分は誕生していなかったと考えると奇跡みたいな確率で今の自分達が存在していると思います。

血の繋がりの数で考えると世代別の兄弟まで含まれで果てしない数に枝分かれすることになるので、正確な家系図があれば実はあの人もあの人も意外と近い親戚、なんてこともあるかもしれませんね。

余談はさておき、後世に大切な真実を残すためには確かな記憶力やそれを裏付ける記録に価値があります。

おそらく著者である立花さんは文面を確認する限り記憶力が高く記録もつけられていたことが推測されます。

「秘すれば花なり」が美徳とされていたであろう立花さんのご両親世代の方々は多くを語りませんが、戦時中あるいは戦後復興期に日本のために第一線で尽力されたであろう方々から、当時の話を直接お伺い出来るチャンスは残り僅かであると感じています。

「地方の高齢化は加速する。そのような今、地方の高齢層に、情報化、デジタル化を一定の水準に引き上げる事は、老々の孤独と、静寂の死を緩和する第一の方策かもしれない。」

ナヲナンチぃ!「祈り」より抜粋

弊社でもSNSマーケティング商材や自社WEBメディアサイト運用など、有難いことに様々な業種の皆様と日々お話する機会がありますが、本当に必要としている方々へ活用いただいてその効果を最大化していただくため、どのようなサポートを実施すべきか、まさに2/17の弊社内会議で議論にあがりました。

下手な鉄砲は数を打てば当たることもありますが、必要の無い方へただ流れ弾を被弾させてしまうようなことは極力控えていくべきだと感じています。

ありとあらゆる手法が選択できる時代だからこそより多くの情報を取得して、常に最適解に近いものをご提供することを実現できれば弊社の未来も明るいですね。

話は戻りまして令和元年にすでに逝去された立花さんのお母様が、唯一購入されたレコードであるという倍賞千恵子さんの

「さよならはダンスの後に」

昭和40年の歌謡曲、令和5年に聴くとまた味がありますよね。

透き通るような素晴らしい歌声だと思います。

昨今のレトロブームに乗じて私からもオススメさせていただきたいのは、昭和51年の歌謡曲である吉田美奈子さんの「忘れかけてた季節へ」です。

あえてリンクは貼りませんのでご興味ある方はいずれかのコンテンツで試聴されてみてください。

さて、本コラムで一部ご紹介させていただきました立花万有さんの「ナヲナンチぃ!」ですが、84ページ、550円ながらも現代のあらゆる事象に通ずる処世術が凝縮されています。

こちらで購入できるようですが在庫も残り僅かとなっているようです。

一時期は年間100冊読破していましたが最近は月間2冊がいいところです。

いい機会なので忙しいと言い訳せずに様々な本を手にとっていこうと思います。

最後に。

冒頭で同書より抜粋した「自分の城は自分で守り、養い、教える」に関して、弊社でも直近で私の管理および指導不足でお客様へご迷惑おかけしてしまった事案がございました。

全ては部下の責任ではなく代表である自分の責任であることを戒めて、お客様及び取引先へご迷惑おかけすることが無いよう努めて参ります。

弊社もまだまだ若く未熟な企業ではあります。

ですが有難いことにすでに多くの優秀な従業員に恵まれています。

それぞれの前職は個人事業主、アイドル、専業主婦など様々なメンバーではありますが、より一層引き締めた上で一丸となって精進して参ります。

記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次